部分入れ歯の選び方

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前歯

前歯

前歯は食べ物を大きく噛み切る役割、正常な発音をサポートする役割を担っています。 また見た目的にも顔や口の第一印象を大きく左右しますので、仕上がりの美しさやぴったりとフィットする感じがとても重要になってきます。

メリット

    部分入れ歯は、インプラントと違って手術が不要、ブリッジと違って健康な歯を大きく削る必要がないというメリットがあります。
    体や口に大きな負担をかけることなく歯の機能を取り戻すことができるため、なるべく他の歯を残したいという方におすすめの治療法となります。
    またインプラントやブリッジと違い、入れ歯は取り外しが可能なので口腔内や入れ歯そのものを清潔に保つことができます。
    万が一の破損や不具合に伴う修理も、インプラントやブリッジよりも比較的容易に対応することが可能です。

デメリット

    前歯に部分入れ歯を装着してしばらくは、異物感や慣れない感じに戸惑う患者様もいらっしゃいます。
    また慣れるまでの一定期間ではありますが、着脱に時間を要してしまうこともあります。 インプラントやブリッジにおいても異物感や違和感を感じる方も多いですが、入れ歯の場合は歯医者さんのテクニック次第でぴったりとフィットする入れ歯に出会うことができますので、担当の歯医者さんにしっかりと相談しながら前歯の部分入れ歯を作成することが大切です。

奥歯

奥歯

奥歯は臼のように食べ物をすりつぶし、ラ行やイ段の音の発音において重要な機能を担っています。
奥歯を失うと食べ物をかみ砕く力が40%程度低下すると考えられており、それが原因で前歯に過剰な負荷がかかったり、全体的な噛み合わせに歪みが生じたりするため、奥歯の欠損にはしっかりとしたサポートが必要です。

メリット

    奥歯は前歯と比較して磨きにくさを感じる方が多く、磨き残しや虫歯といったトラブルが生じやすい部分です。
    奥歯にインプラントやブリッジをいれてしまうと適切なケアが難しいと感じる方が多いですが、部分入れ歯であれば着脱が可能で、入れ歯も口の中も清潔に保つことが可能になります。
    また部分入れ歯は様々な口腔状態に対応できるというメリットがあるため、ブリッジ治療が難しい場合であっても安全に奥歯の機能を取り戻すことができます。

デメリット

    奥歯の部分入れ歯は、特に慣れるまでは着脱に手間がかかりやすいというデメリットがあります。
    インプラントやブリッジと比較すると多少の煩わしさが残りますが、その分口腔環境を清潔に保つことが可能です。 また入れ歯の材質によっては、食べ物の温度を感じにくくなる場合があります。
    部分入れ歯には様々な材質がありますので、歯医者さんと相談しながら自分に適した部分入れ歯を選択していきましょう。

部分入れ歯の種類

レジン義歯 ※保険

レジン義歯
レジン義歯は、歯ぐきと接着する部分がレジン樹脂(歯科用プラスチック樹脂)で作られた入れ歯のことです。 金属素材よりも歯ぐきとの接着面に多少の厚みが生じるため、食べ物の温度が伝わりにくくなる可能性があります。 またプラスチック素材ですので吸水性があり、変色や臭い移りの可能性があるため、しっかりとお手入れをしていただく必要が生じます。 一方で保険を適用することができるために安価で治療が可能で、作成後の修正や調整も比較的容易というメリットがあります。

シリコン義歯 ※自費

コネクト
シリコン義歯は、歯ぐきと接する部分がシリコンでできている入れ歯です。 医療用のシリコンを用いているため、アレルギー反応が生じるリスクが低く、安全性が高いという特徴があります。 またシリコン特有の弾力性と柔らかさのおかげでぴったりとフィットし、歯茎への負荷を極力抑えながらも安定して食べ物をかみやすい入れ歯です。 食べ物がスキマに挟まりにくいほどの吸着力がありますが、シリコンが剥がれてしまうことがありますので、1〜2年程度でシリコンを取り替える必要があります。

ノンクラスプデンチャー ※自費

ノンクラスプデンチャー
「バネ(clasp)が、ない(non)」という言葉の通り、従来の入れ歯で使われていた金属のバネを使わず、歯茎の色に似た樹脂を用いた入れ歯です。 初めて入れ歯をいれる方であっても違和感が生じにくく、見た目にも入れ歯とわからない審美性の高さが特徴的です。 また欠損した歯に隣接する歯にバネをかける必要のあった従来の入れ歯と比較すると、残存している歯にバネをかける必要がないため、負担をかけずに済む、つまり残っている歯を大切にすることができるというメリットがあります。 残っている歯があまりにも少ない場合には、ノンクラスプデンチャー以外の入れ歯を検討する必要があるというデメリットがあります。

磁性アタッチメントデンチャー ※自費

磁性アタッチメントデンチャー
「磁性」という言葉の通り、歯根と入れ歯の裏に磁石を装着して、磁力で安定させるタイプの入れ歯です。 装着する磁石は小さなものですが強力な磁力を有するため、入れ歯が外れたり、ずれてしまったりすることはありません。 見た目とかみ心地に安定感がありますが、歯根が残っていない部分に装着することができません。

インプラントオーバーデンチャー ※自費

インプラントオーバーデンチャー
インプラント(人工歯根)と入れ歯(人工歯)を組み合わせた入れ歯が、インプラントオーバーデンチャーです。 歯が欠損した部分にインプラントを埋め込み、その上にアタッチメントパーツと人工歯を取り付ける仕組みになっているので、安定性が高いというメリットがあります。 通常のインプラント治療よりも埋め込むインプラントの数が少なく済む上に、人工歯が着脱可能なので、体に過剰な負荷をかけることなく、清潔な口腔環境を維持できます。 本数が少ないとはいえ、外科手術を行ってインプラントを埋め込む必要があるため、体力や持病の関係で手術ができない方には適さない治療法です。

コーヌス義歯 ※自費

konusugishi
コーヌス義歯とは、まず残っている歯に金属冠を被せていき、その上から入れ歯を装着するというタイプの入れ歯です。 従来の入れ歯のようにバネを用いて他の歯に入れ歯を支えてもらう必要がないので、入れ歯が安定し、見た目にもバネのような異物感が残らず美しい仕上がりになります。 噛む力も安定しますが、残っている歯を多少削らないと装着できないというデメリットがあります。

おすすめの選び方

前歯

前歯は審美的にも気になる部分ですので、できる限りバネを使用せず、審美性の高い入れ歯を選ぶ方が特に多いです。
特に当院で前歯の部分入れ歯におすすめなのはノンクラスプデンチャーです。 ノンクラスプデンチャーは前歯の柔らかいプラスチック製の床部分を、歯茎に乗せることで固定する仕組みになっていますので、審美性が高くて残存歯に影響が少ないというメリットがあります。
金属を一切使用していないので、金属アレルギーの方にもおすすめです。
また入れ歯を外せばしっかりとお手入れをすることができたり、歯茎までしっかりと磨くことができたりしますので、初めての入れ歯治療を検討中の方や、痛みがなくズレにくい入れ歯をお探しの方は、体に負荷のかかりにくいノンクラスプデンチャーをご検討ください。

奥歯

奥歯は噛む力に大きな影響を及ぼす部分ですので、噛み合わせや耐久性を重視しながら入れ歯を選ぶ必要があります。
また磨き残しや虫歯のリスクが高いので、奥歯に入れ歯をいれる際は、入れ歯や口腔環境を清潔に保つことのできる入れ歯であるかを確認しましょう。 当院では奥歯の入れ歯にも、ノンクラスプデンチャーをおすすめしています。 奥歯にノンクラスプデンチャーを用いることで、歯茎や周囲の歯を守ることが可能になります。
またしっかりと噛んでも、入れ歯がズレずにしっかりと定着しているのは、しっかりと歯茎に密着することのできるノンクラスプデンチャーならではの特徴といえます。

費用の目安・相場

費用相場
部分入れ歯は、患者様の口腔環境を総合的に分析し、見た目やフィット感も踏まえて、一人ひとりのファンにとっての最適な入れ歯を選ぶ必要があります。
費用相場としては、保険適用のレジン義歯の場合ですと3割負担で5,000〜10,000円程度に抑えられる場合があります。 一方で機能性や審美性にこだわる自費診療に該当する入れ歯の相場は、150,000円から300,000円以上の料金設定となることも珍しくありません。
残っている歯や欠損している歯の本数によっても、値段や治療法は変わってきますので、詳細は担当の歯科医にご相談ください。
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